
『必要な時に、一つの何気ない言葉。』ep.12
「正義の敵は、悪じゃない。誰かの正義である。」
用法容量を守って正しくお使いください、みたいに言ってみたものの。
“正しい”って、なんなんでしょうね。
数字で測れる世界ならまだしも。感情の世界に正解なんてあるのかしら。
わたしは、小学生の時、学級委員長なるものを毎年やっていました。6年生の時は生徒会長もやっていました。
そんなわたしは品行方正な優等生で文学少女で、ただし正論を振りかざすかなりのど真面目ちゃんでした。そう、正論な分めちゃくちゃタチが悪かった。
品行方正で優等生だから先生方からの信頼は厚い。
本を読み漁っていたから変に色々知識があって語彙力がある。
それでいてただただ真面目だから、授業中くっちゃべっている人たちに「うるさい。」と一喝できちゃったわけです。あれ語彙力はどこいった。というか先生が注意してよ(正論)。
正論が1番人を傷つけるって、解っちゃいなかったんですね。え、だって正しいんでしょ?ってなってた。本当にそんなんで良く今では役者をやっていますわ。ってかだから嫌われるんだよなって。
まぁその時は正直、自分が正義と思っているわけでも、みんなのために言っているわけでもなく。ただただ本当に“わたしが”うるさいと思っただけ。でした。頼むから授業に集中させてくれ。
本当に、とても利己的でしたねぇ。だから日本的な社会においては本当に嫌われるんだよ。
でもでも!社会性を少しだけ身につけた今なら、内容より言い方や雰囲気・表情が大事と知ったので、「先生が喋ってる内容が聞こえないから、もう少し静かにしよー」とか、お願いベースで柔らかく伝えることができると思う。
うん。というか、実際に実践する機会があったんです。
〇〇展で、音や映像を五感で楽しむスペースがあった時に、ずーーーっと大きなお声でくっちゃべってる女子3人組の隣になってしまって。まっじで本当にびっくりするくらいにうるさい。何しに来たんだろこの子たち。おしゃべりならその辺のおしゃれなカフェでやってくれよ…なんでよりにもよって、静かに観るこういうとこでこういう方たちに出くわすかねぇ。
周りもコソコソ嫌そうにするだけだったから、そう。ちゃんと言ってしまったよね。
「申し訳ないんですけど、もう少しだけ声のボリューム落としてもらえませんか。」
って。
ねぇ、出来たよ!小学生の時とは違って!
お願いベースの柔らかい表現。なんなら表情も少し申し訳なさそうにしてさ。
すげーーー迷惑そうな顔された。
何故!!!
黙れなんて言ってないよわたし!!!
あの子たちにとってわたしは、“私たちの神聖で楽しい時間に急に水をさしてきた敵”なんだろうな。
そんな時に、誰かが言ってそうなこういう言葉を思い出すわけです。
いや、でも貴方たちの正義って一体なに。まあ確かに若い時って周り見えなくなるよね。え、でも高校生ではない。大学生とかそんな感じだったと思う。大学生だよどういう教育受けてきたの親御さんのお顔がみてみたいよ。確かに周りもジロジロコソコソ、言いたいことあるならはっきり言えば良いのに察しろ文化って感じで、それはそれで居心地悪かったけど。ってかそもそもスタッフさんが注意してくれればこんなことには…。
…全然大人になれていない大の大人が、全方位を敵に回している瞬間であった。

